■ 魂のゲーム ■ 



昔は、どんなクソゲーでもなんでもやり込む人が沢山いた時代なので、紹介するお気に入りゲーがいいゲームとは限りません。
※数が増えすぎたので、そのうち分離予定。

【スペランカー】(アイレム・FC)
 上下任意スクロール・横画面スライドのジャンプアクション。 三つの鍵を集めてゴールするルール。
 身長より高いところから落ちたら即死とか、どこに撃っても亡霊にヒットする拳銃などで、クソゲー呼ばわりされることが多いが、
 即死と隣り合わせの操作に慣れてくると心地よい緊張感がある。 全3面しかないが周を重ねるごとに鍵の所得方法が変化する。
 鍵が見えなかったり、鍵の場所が違ったり、見えない鍵の場所で空ジャンプしなければならなかたっり。 パターンながらもやり込み要素は楽しい部分。
 クソゲーの側面こそあるが、せまいエリアでも、きっちり冒険できる秀作。アーケード版とは完全に別物。

【マリオブラザーズ】(任天堂・FC)
 親父や友達と、腐るほど対戦した対戦格闘ゲーム(嘘)。固定画面の面クリア型ジャンプアクションゲーム。
 他人と対戦しようと思ったら、スポーツゲームくらいしかない時代だったが、このゲームで二人協力プレイを捨て
 『殺し合い』を基本ルールに据えると、ゲーム性が変わる。 相手を押して敵に当てたり、下からどつき上げて敵に当てたりして殺し合いをする。
 1UPやバグを理解すると更に熱い。ファイヤーボールの特性を理解し始めると、かなり高度な読みあいになる。
 『殺し合い』だけならば、相当やり込んだ口なので、その実力たるや世界に通じるのではという勘違いもあり、死ぬまでにもう一度対戦を楽しみたい。
 vsシリーズとしてアーケード版もある。アーケード版のほうがギミックが多いし、チュートリアルなんかもある。
 対戦は、FCのほうがバグが多くて楽しいと思っている。

【ドンキーコング3】(任天堂・AC、FC)  任天堂がアーケード撤退〜ファミコンにシフトしていた時期にアーケード先行で
 リリースしていたドンキーコングシリーズ(と呼んでいいのかは微妙。SFC以降に確立されたドンキーコング路線とは全く別物。)の第3弾。
 1,2作目とガラリと変わって、シューティングゲーム。そして自機は、マリオでもコングでもない。 そういう意味でもめずらしいゲーム。
 アクションゲームではないが、段を登ったり降りたり、ジャンプしたりとアクション性も高い。
 ではゲーム性はというと、当時同時期に流行っていたギャラクシアンタイプのゲームと、ミサイルコマンドのような防衛ゲーとの掛け合わせ
 のようなゲームになっている。 パワースプレーを取ったときには軽快な音楽に変わり、スターフォースのパーサーと並ぶくらい快適な感覚を楽しめる。
 当時としては、なかなか目新しいゲームだったと思うのだが、いかんせん全3面のループが、他のアクションシリーズに比べて単調すぎた。
 飽きが早いのが難点。 ここら辺りの任天堂ゲームの移植の力は結構高く、そんな目くじらを立てるほどの差はない。

【アイスクライマー】(任天堂・AC、FC)  vsシリーズなんていって、ファミコンのゲームがアーケード作品として出回っていたころのゲーム。
 なんていい時代なんだろう。 これは、アーケードのファミコン移植なんじゃなくて、ファミコンのアーケード移植なわけですよ。 
 だから、若干、アーケードの方がグラフィックが綺麗なくらいで、ほんとにゲームに差がない。 そしてまた、レバー、ジャンプ、ハンマーしかないシンプルな操作で
 ひたすら上に上っていけばいいシンプルなルールなのに、妙にくせのあるジャンプなせいか、歯がゆいくらいにしょうもないところでミスしてしまうので
 ハマるハマる。 50面近くあるので、当時のゲームとしてはなかなか面が多い。 ギミックもなかなか凝っていて、グー。
 アーケード版では、風っつーか、吹雪まで吹くのでやっかい極まりない。 前述したように、ジャンプにクセがあるので、真面目にクリアしていくのも
 神経使って、なかなか辛いゲーム。 反面、鼻血がでるくらい対戦が面白い。 極めても極めてもしょうもないところでミスしてしまうので、
 ゲラゲラ笑いながら対戦できる、めずらしいゲーム。 本格的な殺し合いではなく、レースっぽい感じだからかもしれない。
 好きにステージセレクトできるので、対戦の舞台が数多くから選べるのも飽きがこなくていい。
 難易度の低いステージを選ばないと、対戦ではちっとも上に上れないこともしばしば。 意外と難易度が高い。
 それでも、スクロールに取り残されたり、ボーナスゲームでの落下、コンドルに捕まれなかったときの虚しさは一級品。 今なお色あせないゲームの代表格。

【バルーンファイト】(任天堂・AC、FC)  またまた同様にvsシリーズとしてアーケード先行で出ていたゲーム。
 僕は、このゲームのアーケード版は、見たことがないんだけど永パ防止として、一定時間地上でぼんやりしていたりすると矢が飛んできて、
 風船を一気に二つ割ってミス〜ゲームオーバーにするファクターが入っているらしい。 FC版には、そんなものはなく、画面端で何時間でもつっ立っていることが可能。
 アメリカのジャウストというゲームを任天堂がアレンジしたゲームで、要するに風船の浮力で飛んで、風船を割る対戦ゲーム。
 もう一つ、電撃に当たらずにすり抜けていく電撃イライラ棒のようなスクロールゲームも同梱されている。 自機、敵ともに二つのバルーンを保有しており、
 一つ割られると機動力が落ちるのも特徴。 ボタン1回押すごとに浮遊するボタンと、押し続けると浮遊し続けるボタンがあるが、押し続けのボタンの強弱だけで
 処理するほうが圧倒的に楽。 風船は体当たりして割るため、当然上に位置しているほうが有利なわけで、シンプルすぎるほどシンプルなゲーム性。
 慌てて浮遊すると、画面上端に激突して、急降下させられるので、適度に上に位置するのが難しいところ。 
 相当小さな子供から簡単に理解できるルールは、他に類を見ない。 最中に食われたりするイレギュラーなギミックもいい。
 遊びすぎて完全に飽きてしまっているが、あのシンプルさ分かりやすさは、ゲーム作りをする者は忘れてはならないファクターだろうなという教訓として
 脳裏に焼き付いているゲーム。

【ゴルフ】(任天堂・FC)  おそらく古今東西、ゴルフゲームたるものを完成させ、一作で完全に終わらせた最強のゴルフゲーム。
 クラブを選び、打つ方向を決めるのは勿論のこと、アドレスに入り ・ トップスイング位置を決め ・ ショット部位を決定するというボタンを3回押してショットするシステムを
 導入し完成させてしまった名作。 BGMがなく、風向きなどの情報もやたらシンプルに表示されており、寂しさ満点のゲームなのだが、
 シンプルが故に子供から大人まで楽しめるスポーツゲームとして、Wiiスポーツがこの世に現れるまで、スポーツゲームの売上一位を記録したままの怪物ソフトだった。
 ゴルフゲームも様々な進化を遂げたが、未だに国民的ゴルフゲーム『みんなのゴルフ』ですら、このゴルフのシステムの呪縛から逃れられたものではない。
 後半のホールでは、グリーンにオンさせるのですら難しいくいらいグリーンが小さく表示されているが、フックやスライスをかけてカップ上を転げるように
 打つとチップインしやすい。 小学生時分、父親と対戦しているうちに、子である僕を親父が越せない壁として成長させてしまったゲームでもある。

【アーバンチャンピオン】(任天堂・FC、AC)  アーケードにvsシリーズとしてリリースされているが、アイスクライマー同様、FC先行リリースのゲーム。
 対戦格闘ゲーム以外のソフトとして、ここに記載するが、れっきとした対戦格闘ゲーム。 まさにストリートファイターなゲーム。
 上下で構えが変更でき、上下の構えそれぞれが上下のガードである。 構えから繰り出すパンチがそれぞれ上下のパンチとなる。
 また、弱パンチ、強パンチの概念があり、パンチを振り回すだけでスタミナを消費する。
 反面、パンチを食らえば、パンチを振り回すのと比較にならないほどスタミナを消費してしまう。 よって、遠方から一点先読みで、強パンチを振り回すのが
 必勝の常套手段となる。 フェイント・弱パンチを混ぜられると、すべて反応でかわすには相当な集中力が必要となるため、ある程度の『読み』が必要。
 かなり原点の格闘ゲームでありながら、読みの攻防として深いものをもっており、対戦ツールとして、非常にレベルが高い。
 花瓶、パトカーのギミックは、任天堂としてはかなり控えめなものではあるが、読みあいに重きが置かれたゲームとしては丁度いいのかもしれない。
 相手をマンホールまで押し込むゲームなので、前進を旨としており、ギミックが邪魔をしない限り、下がる必要がない。
 そのためか、下がり始めが、スウェーバックを模しており、実戦に使えなくもないところが憎いつくりになっている。


【スラップファイト】(東亜プラン/タイトー・AC)  飛翔鮫で、シンプルで激しいシューティングを旨に名を上げていく故・東亜プランの初期作品。
 販売はタイトー。シューティングを発表する中小企業の販売権をタイトーが買うパターンは、非常に多く、家庭用ででるころはどこのメーカーのゲームか分からなくなるが、
 このスラップファイトは、まぎれもない東亜プラン作品であり、同社では珍しいSFタイプ。 とにかく敵がすべて地上物。 これは珍しい。
 そして今となっては珍しくもないが、自機狙い弾の雨あられである。 この世に首領蜂が弾幕シューティングというジャンルを確立するまでの中でも屈指の弾の多さである。
 反面、敵がすべて地上物であるため、弾の封印が使える。 しっかり敵に重なって弾を撃てば、相手に弾を吐かせることなく破壊できる。
 そしてこのゲーム、アイテムがゲージ選択式なのである。 グラディウスのアレである。 シンプルを旨としていた東亜プランでは珍しく、僕の知る限りでは、
 このスラップファイトと、vファイブくらいである。 この選択式の複雑さ、自機狙い弾の厳しさあって、初期は本当に難しいゲームである。
 しかし、このゲーム、ホーミングがありえないほど強いので、ホーミングとシールドを取り捲っていれば、簡単に一周できる。らしい。 僕はさすがに一周したことはない。
 ホーミングを取ればゲーム世界が変わってしまうのは、周知の事実で、シールドが三発まで持つほかに、時間で切れてしまうので、
 シールドを切らさないように管理・・・・・することが当時の僕にはできなかった。 そして、このゲームのパワーアップの演出がありえないほどカッコイイ。
 これは、シューティングをプレイしない人も、コイン投入前の最初のデモ画面でしつこいほどやっているので、見ることができる。
 当時流行っていたテラクレスタなんかよりも合体の格好良さは、こちらが上である。 合体の格好良さと、ホーミングでの破壊のカタルシス。
 中学時分の僕がしびれまくったゲームではあるが、実は日本ではあまり人気がないゲーム。
 初期の難しさと、パワーアップアイテムの星が格好悪いせいかもしれない。   


【スーパーマリオブラザーズ3】(任天堂・FC) 横スクロールアクションの雄、スーパーマリオの第3弾。スーパーマリオ2も当時ありえない難度だったが、
 やり込むにつれ意外と進めたものだった。 3も凄まじく難しい。 慣れると、普通に感じるのが怖いところでもある。
 慣れるにつれメキメキと自分の実力が上がるのが分かる作品。慣れれば充分全面クリアできる。
 スーパーマリオでBダッシュジャンプの超ジャンプ、スプリングジャンプ。 スーパーマリオ2で風+ルイージのBダッシュ超ジャンプ、スプリングジャンプで
 十分驚かされたのだが、3ではついにタヌキを始めとして飛べるようになったのは圧巻だった。 タヌキは、飛びに絶妙な限界を与えており、
 結局地上アクションに引き戻していく作りは上手すぎる。
 難しいのに引き込む魅力と学習のバランスがスバらしい。 言うのは簡単だが、なかなか実践できるものでもない。 バランスのいい稀有なゲームだと言える。
 僕の中ではスーパーマリオの頂点とも言える作品。

【飛龍の拳】(カルチャーブレーン・FC)  上段・中段・下段に攻撃を打ち分け、同様にガードも仕分ける格闘ゲーム。
 ゲージが溜まると暴れまわる必殺技が使える。 ガードすべき場所・攻撃を当てるべき場所に表示が出るため、
 もぐらたたきみたいな攻防になる。 要するに反応が早い奴が強い。 近年の3D格闘は、状況判断と反応速度の速い奴が強い。
 なんとなく似ているじゃないか。 カプコンがUFCやPRIDEをゲーム化(輸入だけど)して一時期成功を収めていたが、
 あの攻防とそっくり。 攻撃Oには防御Oで防ぎ、攻撃Xには防御Xで防ぐといったアレだ。 しかしなかなかどうして、コントローラーがイカれるくらい熱い。
 CPU相手なのに対人間並みにムキになってしまう。 上段攻撃をガードすると、ガードストップがかかり、操作次第で相手をブン投げることができる。
 投げの爽快感を忍者龍剣伝やファイナルファイト以前に、僕に教えてくれたゲームである。
 ダメゲーなのかなと長年思ってきたが、近年のカプコンゲーム『ビューティフルジョー』にも同じシステムが搭載され、話題を集めていた。
 あの時燃えた自分は間違ってなかった。 どちらかというと格闘ゲームに分類されるべきゲームだが、対戦格闘がまだ生まれていない時代のゲームなのと
 このFC版では、道中モードが追加されているので、どちらかというと普通のアクションゲームも含んだ内容になっている。
 AC版である北派少林 飛龍の拳は、このFC版の2D格闘の部分だけで構成されているという。
 当時、相当な数が出回っていたらしいのだが、全然見かけたこともプレイしたこともなかった。 鹿児島の片田舎には入ってなかったのだろうか。
 どうでもいいことだが、ファミコンのような低スペックなハードに限って、移植する際に要らぬモードが追加されていたものだった。
 まともに作っても完全に移植できるはずもないのに、一体何を考えて追加モードを作ってたんだろう。

【イーアルカンフー】(コナミ・AC) 古き良き時代のコナミの代表的な格闘ゲーム。レバー+パンチ+キックしかないのに多彩な攻撃が繰り出せる。
 FCやMSXへの移植作品が有名すぎて困るが、誰が何といおうと、AC版の魅力・完成度には遠く、とお〜く届きはしない。
 むしろFC版があそこまで作りこめるならば、もっとAC版に近づけたのではないかと思う部分はある。 FCでは、結構代表的な『ケルナグール』という格闘ゲームが
 あるのだが、FCイーアルカンフーのほうが、てんで良く出来ている。 コナミ黄金時代の幕開けにふさわしい名作。
 終盤の攻略は、若干運が絡んでいると思うが、自身の成長の証だと錯覚するほど、間合いとタイミングが重要。 間合いを掴む実力が、自然と身に付く作りの上手さが光る。
 ちなみに、スパルタンXから初代ストリートファイターに至るまで、こういう格闘ゲームは、しゃがみパンチが有効だった。
 対戦格闘でも、3Dとなるとしゃがみパンチが問題視されるくらい有効だったりして、現実味の薄い技ほどゲーム的には有効なのが不思議といえば不思議。
 となると、当然、このイーアルカンフーでもしゃがみパンチが有効かといえば、微妙。 そういうパターンも存在するが、間合い調整して
 素直に立ちの正拳当てるほうが有効。 これはケルナグールも同様。 間合い重視なゲームの代表と言えるのかもしれない。

【熱血硬派くにおくん】(テクノスジャパン・AC)  僕が推奨するベルトスクロールアクションの元祖。 世間一般的には、その後のダブルドラゴンがそれにあたる。
 レバー+左パンチ+ジャンプ+右パンチの3ボタン。 当時にしてはボタンは多い。 FC版もあるが別物。
 しかし、このゲームやたらよく出来ていて、ジャンプキック、トラースキック・ダッシュ・ダッシュパンチ・掴み・はがいじめ・馬乗り・バットで殴る・場外に落とすなど
 妙に多彩なアクションが可能。
 キャラの右向き・左向きという『向き』で状態変化しているので、背後への攻撃を可能にしているのが非常にマニアックでいい。
 むしろ当時としては、操作が複雑すぎたのか、その後のゲームではかなり操作が簡略化された感がある。
 鉄砲での一発死はやりすぎかなと思うものの、ジャンプキックを起点に華麗に攻略する様は、見ている側も楽しいゲーム。
 かなり慣れてきてもスケバンみすずが強すぎるのが、安定性に欠いていていい。
 原点にして最高の出来だというのに、同系のゲームは簡略化、くにおくんシリーズは、乱闘スポーツなどにドンドン様変わりしていってしまう。
 当時かなりの人気ゲームだったと思っていたが、受けはいいほうではなかったのだろうか。

【スパルタンX】(アイレム・AC、任天堂・FC)  同名映画をモチーフに作られたベルトアクションゲーム。
 とかくFCにソフトを出すには、任天堂に版権を売らないと販売できない時期の作品なので、ファミコン版は任天堂だが、れっきとしたアイレムゲー。
 FCの移植版だけが大うけして、ブームになったが、スパルタンXをモチーフにしたわりには全然似ても似つかない。
 版権が切れ、名前を変更せざるを得なくなる経緯を思うと、無理にジャッキーパワーを借りてなくても当時のファミコンパワーをもってすれば
 十分同じブームが起こせたような気もする。 同名ジャッキー映画は、近年のジャッキー映画の皮切りになった映画で、バイクチェイスと宮殿内での協力カンフーが魅力。
 FCには荷が重い内容。 その点、このゲーム、スバルタンXは、ブルース・リーの遺作『死亡遊戯』にはよく似ている。
 まぁ熱心なファンなら死亡遊戯とも違うわぃ!と思うか。 僕も少し思っている口だ。 
 カーソル上でジャンプする、当時では珍しい操作で、パンチ・キックが使える。 全体的にキャラのスピードが速く、かなりテンポのいいゲーム。
 アーケード版では、キャラが大きく、つかみ男の足が速いので、さばくのが大変で基本部分で難易度が高い。
 さまざまなトラップも多く、ボスも結構強い。 ボスは基本的にジャンプキックで一気に懐をとり、しゃがみパンチ連打でゴリ押し勝ちしないと
 安定して勝てない(反面ラスボス・ブルースは、ノーダメパターンがある)ゲームなのに、あれほどブームになったのは不思議でならない。
 しかもブームになったのは、5面で終わらず、1〜5面が無限ループするFC版。 なぜそこまでの魅力があったのか、今、ちゃんと説明することはできないが、
 あのテンポいいアクションにドはまりしていたのは、僕も例外ではなかった。 

【ドラゴンスピリット・ドラゴンセイバー】(ナムコ・AC)  ナムコの縦シューティングといえばゼビウスと言われていた時代に彗星のように現れた異色縦シュー。
 当時ならばファンタジー世界を縦シューに持ってきただけでも異色であったのに、ドラゴンが自機なのは皆ド肝を抜かれた。
 ダメージライフ性+残機制なので、一発死が常なゲームからすれば、ライフ×残機分の命があるやんか!楽勝!と思いがちだが、
 パワーアップすると首が増え、最強は三つ首のキングギドラみたくなるので、自機の当たり判定も最強級。避けられねーよ!となってしまうのだった。
 一定時間、特殊な炎を吐けるようになり、能力が切れるといきなり炎が最強になるアイテムがあったりで、当時、このゲームのパワーアップシステムが
 ほとんど理解できてなかった。 いや、今も同じか。 二つ首が安全だ!と思ってプレイしていたが、上手い人のプレイを見ると、普通に三つ首で驚いたりしたものだ。
 逆にパワーダウンするアイテムまであるのだが、システム上、本当にパワーダウンするアイテムが用意してあるシューティングをみたのは、このゲームが最初だったと思う。
 そして重厚なファンタジーの世界がぎっしりで、『先が見たいシューティング』の代表格であった。 
 上手ではない僕は、3面くらいが限界なので、上手い人のプレイをみるのが楽しみだったし、マイコンベーシックマガジン(ベーマガ)に載る、
 つなぎマップやボス攻略記事を読むのが当時、楽しみでしょうがなかった。 セイバーは、スピリットの続編であるが、僕のレベルは変わらず、同じような楽しみ方であった。

【魔界村】(カプコン・AC、FC) 2発死(当時では珍しい)とショット攻撃の横スクロールアクションゲーム。
 ファンタジーといってしまうと、熱心なファンタジー信者に怒られてしまうが、そういった雰囲気に生まれて初めて触れたゲーム。
 オカルトや悪魔信教などが入り乱れた変な世界ではあるが、親にデパートに連れていってもらった際にゲームコーナーで見たこのゲームに
 完全に心奪われてしまい、ほぼ毎週2時間自転車をこいでデパートのゲームコーナーや怖いお兄さんたちに溢れていたゲームセンターまで
 勇気を振り絞って、見に行った作品。 なけなしの100円を投入するときのドキドキ感は、もう人生において二度と味わうことがない体験である。
 あの難易度の高いゲームにこれほどのめりこんだのは、世界観のすばらしさ、キャラの生き生きした動きにみいらされたことに他ならない。
 当時、ゲームセンターは怖いお兄さん方の溜まり場でもあったが、同時にこの世の最新ゲームがひしめく展示場、子供にとっての楽園であった。
 このゲームによって小学生時分にゲームセンターに心奪われ、決して最新のゲームがひしめく場所でなくなっても、未だ奪われたままである。
 魔界村がFCに移植される時は、狂喜し、死ぬほど遊びこんだ。

【R−TYPE】(アイレム・AC)  敵弾をほぼ全面的に防げ、敵にぶち込んでダメージを与えることも、分離して移動砲台として利用することも可能な『フォース』が
 特徴の名作シューティング。 簡単な操作で、ここまで戦略性に詰まった作品は、他にはほとんど例を見ていない。
 メカデザインだけでなく生物デザインもエイリアンを思わせるセンスが炸裂していて強烈、巨大戦艦との一騎打ち、合体ボスなど見所満載。
 多分だが、溜め撃ちの元祖でもあると思う。 覚えなくてはどうしようもなかったり、復活するには辛すぎる仕掛けや、
 理不尽な雑魚配置が多数存在するが、それを補って余りある名作。
 家庭用にも移植され、死ぬほど遊んだ。 

【R−TYPEV】(アイレム・SFC)  美しいグラフィックのわりにゲーム的には進化するどころか理不尽すぎるところが随所に増え、失敗が許されないR-TYPEU。
 R-TYPEとしては、終了を思わせていたところにSFCオリジナルで繰り出された第三弾シューティング。 フォースが無茶苦茶パワーアップしており、戦略性も大幅にパワーアップ。
 演出面でも、拡大縮小、回転を思う存分に使っていたり、クリーチャーの描き込みもやたら気合が入っている。
 後半がどうしようもなく理不尽な出来ながらも、フォースの無茶なパワーに、温存していれば潜り抜けられたりと可能性を感じる出来にしびれる。
 難易度は下手すると2を凌ぐものがあるのに、家庭用なせいか、繰り返し挑戦していればいつか潜り抜けられる懐がある。 覚えゲー要素は、2同様多い。
 それでもSFC屈指出来の戦略シューティングであることは間違いない。

【R-TYPE FINAL】(アイレム・PS2)  実は前作にあたるR-TYPEΔは、未プレイ。R-TYPEシリーズでは、本当に最後の作品とされたゲーム。実は以後の作品あり。
 最後にふさわしく、最終的に100機以上の自機から選択可能。 グラが格段に美しくなっており、『新時代』のR-TYPEだなと思わせてくれる。
 パターン、覚えの要素が薄く、意外とアドリブいけるので、過剰な演出の中をスリリングにすり抜けていくことができるゲーム。
 やり込むごとにアンロックされるステージも盛り沢山で、
 アーケードっぽい感じは消えて、いかにも家庭用っぽいオマケ盛り沢山ソフト。
 ガッチガチの覚えゲーをパターン構築して、予定調和のようにすり抜けていく快感・・・・それがR−TYPEだろって、言われればそうなんだけど、
 このゲームは、その本分には全然マッチしてなくて、アクティブな感覚はまさに新生。 最後だからお楽しみ袋でいいんだ!ってなふっ切りも感じて、
 むしろ気軽に楽しめるR−TYPEとしてたまにプレイしたくなる隠し玉。

【ダライアスU】(タイト―・AC)  モニター3つを連結し、ボディソニックですさまじい重低音。
 魚をモチーフにした徹底した世界観で、ゲーマーを驚かせまくった衝撃横シューティング・ダライアスの第二弾。
 衝撃を与えまくった一作目と比べると、亜流な雰囲気があるゲーム。 専用筺体は、2画面。 ダライアス筺体を流用したものは3画面だった。
 それでも、僕は振り返ったり、ボスの中でボスと対決したり、魚が開いたりする、この亜流ダライアスが好きで、むしろこちらのほうがハマったものだった。
 ハイスコアは、毎回電源を落とすたびにクリアされるため、自分がハイスコアになることもできるはずなのだが、明らかにスタッフクレジットでない、
 プレイヤー名のスコアがクリアしているステージは同じくらいなのに抜けず、躍起になっていた僕にとっては珍しいシューティング。 

【ヴィマナ】(東亜プラン・AC) シュ―ティングゲームに陰りがでて、格闘ゲームに人気が推移しだした頃の縦シューティング。
 インドの伝説をモチーフにした世界観なのだが、結局、舞台は宇宙だったりして、東亜プランにありがちな、縦シュ―を楽しむという以外は、
 無駄が全く排除されているシンプルすぎる作品。
 パワーアップが時間で切れたり、溜め撃ちが広域弾(しかも全然威力がない)、ボムがホーミングバリアというかなり異色なもの。
 このゲームが特別面白いかというと、そんなこともないのだが、僕個人が思うに、初代『 とっつきやすいシューティング 』だったと思う。
 とにかくゲームが始まったら、有無を言わさず『 殺しに来る 』シューティング郡。
 ゼロウイングとか究極タイガーとかはまだ良心的であったと思うが、とにかくシューティングにとっつけない人は、
 現代でも、相当多いと思う。 しかし、このヴィマナ、決して難易度が低いわけじゃないのに、遊びやすさがあるのだ。
 シューティングが苦手な人は是非やってほしい。 何が楽しいゲームってこともないのだが、なんだか遊びやすいのである。
 BGMもそこそこよい。

【ダライアス外伝】(タイト―・AC)  格闘ゲーム全盛期に、ゲーセンのメインモニタを奪い取った劇的横シューティング。
 今までのダライアスの雰囲気、ゲーム性を全く損ねることなく、一画面の横シューティングに見事に収められている。
 魚介類をモチーフにしたデザインや、パワーアップ等は、今までのシリーズと同じような形になっている。
 反面、リズミカルな弾幕が多く、結構な弾数を誇るせいか、即効・全画面を網羅するボンバーを標準装備している。
 そのせいか、決めボム必須なくらい無茶な攻撃の場面も多々存在する。
 シリーズ的にも珍しく、可変弾、ホーミング弾、湾曲レーザーなど、直線弾ではない特殊な軌道の敵弾が多数存在する。
 BGMも壮大かつ宗教を思わせる異様な旋律のものが多く、シリーズ的には異端に見えなくもないが、異端にして最高の出来だと僕は思っている。
 歴代シリーズは、横3画面、横2画面で壮大な演出を重ねてきた。 ダライアスツインなどに代表されるように、頑張ってはいてもやはり家庭用に移植された1画面のダライアスは、
 お世辞にも名作と言えるような作品は、外伝が発表されるまで存在しなかった。 作りようで、1画面でもなんとでもなる可能性を示した、歴史的ゲーム。
 その後のシリーズにも大きな影響を与えている。 しかし、このゲームで一番すごいところは、ポリゴン表示なのかと思うくらいキャラが回転する演出が随所にありながら、
 大半はドット絵で描かれているいるだけなところ。 私が他人のプレイを真剣に眺めていた珍しい作品。
               
【魔城伝説 ガリウスの迷宮】(コナミ・MSX)  誰もが認める任天堂の超名作、初代ゼルダの伝説に負けない出来だと
 自信を持って言えるアクションRPG(ADV?) 超巨大ボスや、魔法陣でパスワードを打つことで現れるボスなど、MSXのソフトの中でもメタルギアに次いで、話題になった作品。
 ラスボスを除く終盤では、かなり理不尽な仕掛けもあるし、恐ろしく広い迷宮なのだが、マッピングなどしなくても歩き回っているだけでも、
 迷って居場所がさっぱり分からなくなるということが、ほとんどない作りの上手さがあった。 全面クリアや全アイテム回収など、相当やりこんだ。
 全アイテム回収となると途端制覇が厳しくなるが、全面クリアはコツコツ進めば充分可能。 剣で斬るというよりは剣で突くという醍醐味を存分に味わえる手触りが個人的には魅力。
 微妙な部分は、主人公ポポロンと妻アフロディーテを、いつでも任意で交代させながら進む部分で、アフロディーテが矢が無限に撃てたり、水で体力を奪われにくかったりと、
 一応ポポロンとの違いはあるものの、使い分けているという醍醐味は薄く、残機代わりという感じが否めないところ。 
 それでも、当時のコナミ全体にいえることだが、作りの甘い部分がほとんど見当たらない名作。
 ファミコンにも移植されたが恐ろしくパワーダウンしている上に、なぜか等身がでかく、キャラの可愛らしさ・魅力が半減している。
 ファミコン版ではバルーンボムというおおよそ世界観から逸脱した兵器(便利ではある)が追加されているところも残念ポイント。

【パンツァードラグーン ツヴァイ】(セガ・セガサターン)  竜(自機)にまたがった人間を操作して進む、強制スクロール3Dシューティングでありながら、
 360°から敵が襲ってくるため、全包囲に注意を配りながら進まねばならない当時ではかなり珍しいシューティング作品の第2弾。
 全方位レーダーを始めとして、敵配置、ロックオンレーザー、走り回るボスと飛び回る自機(竜)との相対位置で生じる演出など、一作目で消化不良だったシステムが、
 感動的なほど解消され、ドラマチックな展開で一気に最終まで遊べる名作。 一、二作ともに壮大なBGMもすばらしく、歴史に埋もれていくのが悲しい。
 どう考えても、改善されたツヴァイのシステムを流用して、カッコよさ満点の初代をリメイクするべきだと思うのだが、
 PS2に移植&リメイクされた際に、グラだけ向上して、内容は全く変わらない上にフレームも向上しないことに愕然とした。
 モーションや内容に対して相当な作り直しが出るからだという言い訳満載だったのだが、それこそがリメイクなのではないのかと思い憤慨したものだった。

【FFV】(スクェア・SFC)  ドラクエと並ぶ国民的RPGの第5弾。 格闘野郎の僕の場合、FFといえばファイナルファイトだが、今回は、残念ながら
 ファイナルファンタジーである。 SFCでは、4、5、6作が発表されたが、最終的に一番人気になったのは、6ではあるが、 
 その地盤を確実に作り上げ、確実な人気RPGになった記念碑的作品。 このRPG面倒で放棄してしまう僕がやりきれるのだから、それなりの魅力があったのだろう。
 FF6以降、どうしてもシナリオ重視な傾向が強くなったFFではあるが、ジョブアビリティが重視されており、パーティ内のキャラ編成が、
 ドシドシ変更可能なので、システム然としたやり込み重視タイプのRPG。 この地盤があったからこそ、キャラと職業を兼ねて重視しつつ、
 アイテムで職業的特殊能力を自由に変えられるFF6が完成したんだと思う。
 今となっては、とてもゲーム的ではあるが、RPGにしては多彩で軽快なBGMが場を盛り上げてくれる名作である。

【クロスブレイズ】(アイレム・AC)  ファンタジー風の描き込みグラフィックで見た目はよいが、激ムズで知られていたベルトスクロールアクション。
 歩く、斬るといった基本アクション以外は、ジャンプ斬りとジャンプ下突きくらいしか特殊操作はないので、
 アクションが多彩になっていったベルトスクロールアクションの歴史で考えると、対処できるアクションの幅は少ない。
 しかし、題名どおり、クロスブレイズができると世界が変わる。 クロスブレイズするとは、どういうことかというと、敵の攻撃に、きっちりとこちらの攻撃のタイミングを
 合わせてやると、敵の攻撃を受け止め、反撃できるのである。 このゲームの使用キャラは、何故か二刀流なので、片手の武器で受け止めて、
 片手の武器で反撃してくれるわけだ。 これができるようになると、ボスの攻撃もバシバシ受け止めて、ザクザクと反撃できるようになる。
 それができたとしても、簡単にクリアできるようになるわけではないが、達成感、世界の征服感は相当なもの。
 実はジャンプ斬りの先端当てが最も強力な攻撃なので、敵の攻撃を征し、いかにジャンプ斬りの先端を当てるかが勝負になってくるアクションゲーム。
 大型の敵をダウンさせるとダウン中に攻撃できるのも、なかなか珍しいが、ダウン攻撃は一回きりにしておかないとまず確実に手痛い反撃を食らう。
 何のために何発もダウン攻撃を入れられるようにしているのか謎で、攻撃力も少ないので罠としか思えない。
 攻撃ボタンを押して、レバーを素早く左右に入れると、背後に剣を振らないのに背後にも攻撃判定が出るのが、バグ技なんだろうけど何気に強く、馬鹿にならない。
 やりこみ量が嘘をつかない、超やり込みタイプのベルトスクロールアクション。 アーケードでは、出まわりもよく、
 デモ画面で大声でさけぶ女性がうるさいくらいで目立っていたが、ゲーム内容で目立つことはなかった。 いぶし銀ゲームである。

【キャプテンコマンド―】(カプコン・AC)  格闘ゲームといっても、海外では長らく、ベルトスクロールアクションが人気を博していたらしく、
 日本でも微妙な人気ながらも、大量に発表された。 そんな流れの中のベルトスクロールアクション。
 カプコンがファイナルファイトで大成功を収めたあと直のベルトスクロールアクションであり、ダッシュ、ダッシュ攻撃、レバー入れ攻撃、多彩な武器など、
 ベルトスクロールアクションで可能なアクションが急に増え始めた記念碑的ゲーム。 アメコミ的世界観と日本ゲーム的な部分がバラバラで胡散臭く、
 本当に人気があったのか微妙だが、僕がこの世で最も愛する、大好きなベルトスクロールアクションゲーム。 最もやりこんだベルト(以下略)。
 『 投げや飛び蹴り、武器で、敵をまとめる 』こと、『 無茶な攻撃をいかに無効化するか 』という部分にゲーム全体が大きく裂かれており、
 対処をきちんとやっていかないと、しょうもない雑魚であっても、なぶり殺しにされてしまう、『 ちゃんとやってるはずなのに何時の間にかやられてる 』ゲーム。
 プレイヤーキャラは、左右にダッシュするだけでなく、上下にダッシュできるのが大きな特徴で、慣れればその場でダッシュ系特殊攻撃が出せるようになる。
 メガクラッシュも、上手に使えば、体力の無駄使いにならずに敵の攻撃をかわせる。
 このあたりのコマテクを使って、敵を制するのがポイントであり、醍醐味でもある。 個人的超名作ながらも、移植版は、どうしようもないくらいクソばかり。
 SFCのカプコンゲーは名移植が多いが、キャプコマは、ありえないクソ移植。 ヴァルケンのクソ移植を超えるものがある。 どうにもメーカーに愛されてないゲームっぽい。
 説明するまでもないことだが、キャプテンコマンドーは、カプセルコンピュータからとったCAPCOMのメーカー名を背負ったキャラである。


【キングオブドラゴンズ】(カプコン・AC、SFC)   カプコンがD&Dの版権を所得せずにオリジナルD&Dを作ってしまおうとして出来たベルトスクロールアクションゲーム。
 カプコンのお家芸であった人間臭い挙動のキャラクターはもちろんのこと、演出的背景キャラも当時としては細かく描かれている。
 経験値による成長、特殊アイテムの運搬など『遊びやすくした工夫』が随所にみられるものの、全体的にディズニーっぽいタイニーさがある。
 アクション的にも特殊動作はほとんどなく、配置取りを基本としたベルトスクロールアクションの大基本がそのまま攻略に繋がるつくりになっている。
 考え方を変えれば、完成された世界観を楽しみながらベルトスクロールアクションの基本をやり込むのにこれ以上のものはないゲーム。
 個人的には、ファイターやクレリックのガードが熱く、ガードして切りまくるスタイルで突き進むのが大好きなゲームだった。
 ガード方法は、攻撃の瞬間(少し前から)キャラの後方にレバー入力するだけ。 『キャラにできることが少ないからつまらない』という意見が多かったのも
 劇的に同ジャンルが成長していた時期だけに仕方がないことではあるが、逆にシンプルにガードを極めてゲシゲシと切りまくる単純なスタイルは、色あせない面白さがある。
 特にドラゴンライダーとの至近距離での攻防は、ゲーム史に残る熱さだというのに、話題にのぼることはまずない。
 実際には、マジシャンなどの遠距離から攻撃できるキャラクターが、序盤はきついが最後にはクリアしやすいと言われている。
 同時期のナイツオブザラウンド(円卓の騎士)と比較されることも多いが、キングオブドラゴンズのほうが、ベルトスクロールアクションとしての完成度は高い。
 ナイツオブザラウンドは、ガードができないとクリアできないバランスである上に、肝心のガードが難しい上、攻略の敷居の非常に高い作品だった。
 そして満を持してD&Dの版権をカプコンが購入し、本物のカプコン版D&Dが二作も登場してしまう。 どこを切り取っても、なんちゃってD&Dを遥かに凌駕する完成度を誇り、
 2Dベルトスクロールアクションの完成進化形の一つだといえる作品ではあったのだが、どうにもこうにも一人プレイ、ワンコインプレイを主たるプレイスタイルに設定していない高難易度で
 人気のわりにどこまで楽しめるゲームであるかは、取り組む姿勢・環境・個人の腕前に大きく左右されるため、
 単純にゲームらしいまとまった完成度としては、『キンドラ』に分があると言える。
 移植版であるSFC版も、文句ない移植度で僕的には最終的にはSFC版のほうがやりこんだタイプである。

【エイリアンvsプレデター】(カプコン、AC) 天地を喰らう2、D&Dシャドーオーバーミスタラと並んで2Dベルトスクロールアクションゲームの完成形の一つといわれているゲーム。
 プレイヤーは、リロードはあるものの、飛び道具が無限に撃ちまくれるのが最大の特徴。 プレイヤーは、プレデターと人間から選ぶことができるが、
 一度、プレデターを操れば、その機動力の凄さに驚く。 映画のプレデターで人間を遥かに凌駕する戦闘力に驚くわけだが、
 ゲームでも規格外、驚愕の機動力をみせてくれる。 これほど戦闘力の高いプレイヤーキャラがいるベルトアクションを他に見たことがない。
 人間のほうも、機動力こそいかにも人間ではあるものの、特殊攻撃や必殺技など多彩かつ、高性能な技の数々に驚く。
 アイテム武器も他のゲームでは考えられないほど、強力かつ便利である。
 これほど、強力なプレイヤーに対するエイリアンは、雑魚からして、結構強い。 映画で見た、あの絶望的な強さのエイリアンがそこにいる。
 後半では主たる敵は人間になるのだが、『やっぱり一番怖いモンスターは人間だな』と思わせる皮肉な部分も。
 ただ、最後までエイリアンvsプレデターという世界観が壊れてしまう展開にはなっていない。
 ゲームそのものの出来は、すばらしいが、凄まじい高難易度ゲームでもある。
 撃ちまくれる飛び道具や自動追尾の飛び道具は便利ではあるが、それだけでは攻略できないし逆にピンチになることもある。
 とにかく敵が多い。 
 大量の敵に対して、大暴れするゲームに見えるが、その実、ベルトスクロールアクションの基本や特殊攻撃の有効活用を駆使しながら、
 戦略的かつテクニカルに攻略していく必要がある。登場から遥か15年以上経った今も全く色あせず、ベルトスクロールアクションの傑作の名を欲しいままにしているゲームである。
 そもそも、エイリアンとプレデターの両版権を購入してvsにしているセンスがすごすぎているわけだけど、発端はアメコミ。
 このベルトスクロールアクション以外のエリプレも意外とヒットしている。

【マッスルボマー】(カプコン、AC・SFC)  スト2に変わる形で、ヴァンパイヤと同時期に発表されたキャラ型プロレスゲーム。 
 プロレスというと、どうしても実在のプロレスラーのパロディになりがちだが、キャラデザインに『原哲夫』を招聘し、
 個性あふれるキャラ作りに成功している。 何にしろ、スト2から脱却しようという当時のカプコンの力のいれようがうかがえるというものだ。
 ゲーム自体は、対戦格闘でもプロレスゲームでもないような出来。 ベルトスクロールアクションの毛色を強くもったプロレスゲームである。
 操作は、ベルトスクロールアクションの立ち回りそのもの。 キャプコマのような縦ダッシュはできない。(できたほうが面白そうではあるが。)
 ボタンは、攻撃・ジャンプ・フォール。 フォールは、相手がダウンしてさえいれば、いつでもフォールできる。
 フォールは、レバガチャ+ボタン連打でしか脱出不可能で、体力の残りに比例して脱出が辛くなる。
 不毛なことに、フォールのせいで、体力をリードしていてもしょうもない逆転をを食らうことがある。
 締め技がかなり的確に体力を奪え、体力がゼロになった瞬間にギブアップ負けになる。 またフォールも体力ゼロでは絶対に返せない。
 プロレスゲームらしくガードはなく、ベルトスクロールアクションのように、軸ずらしで攻撃が決まりまくるので、
 ただ歩いて攻撃を振り回したり、いわゆる『昇り』でジャンプ攻撃を仕掛けるのも非常に有効である。
 下手すると打撃だけで、ほぼ試合が決まってしまうこともある。
 とても大味なゲームなわけだがそれがいい。 
 投げは、相手方向にレバー入れ攻撃で『つかむ』。 この操作が、『つかむ』感が強く出ていてイイ。
 つかみも、レバーガチャ+ボタン連打でふりほどくことができるため、CPUはありえないほど振りほどいてくる。
 つかんでからの必殺投げのリスクと通常投げのリスクが同じなので、フォール投げを狙う時以外は、
 常に必殺投げを仕掛けることになり、遊びの幅がすごく少ない。
 また、打撃技を、つかみで吸い込んでつかんでしまう特殊能力がある。
 これが狙ってできるなら、なかなか面白いファクターなのだが、実際は偶然の域を脱しておらず、
 安定して吸い込むCPUの強さを際立たせる結果にしかならなかった。 また場外プレイ・場外エスケープがいかにもプロレスらしい強さを発揮していて、
 不毛な感じを際立たせる。 強すぎるCPUを安定して倒すには、なくてはならないズルさがそこにあった。
 プレイは、1vs1もできるが、2vs2のバトルロイヤル(CPUに任せるプレイも可能)が可能で、むしろ2vs2のバトルロイヤルがメインのゲームであったと思う。
 大勢でワイワイ楽しむのに向いたゲーム。 1vs1のワンサイドゲームを回避するため、必死に立ち回るのがスリリングで、僕は1vs1を好んでいる。
 続編として2作出ている。 一つは単純にバージョンアップされたDUO。 1vs1がなくなった。投げボタンが追加され、ガードが追加され、必殺技が追加された。
 突進系の必殺技が沢山追加され、ダッシュ攻撃も強化されたので、ガードはあるものの、走り周る乱闘ゲームになってて不毛さが増した。
 投げボタンで吸い込みはしやすくなったが、未だ狙ってる感が薄い上に、つかむ感触まで失ってしまって、プロレスゲームですらない変な作品になった。
 二作目は、スーパーマッスルボマー。 飛び道具まで現れて、奥行きも場外もなくなり、完全に2D対戦格闘になった。
 全員がザンギエフなんて呼び名もあったくらいだが、つかみ−必殺投げという流れがまどろっこしく、当然のように人気もでなかった。
 相変わらず、ダッシュ攻撃や突進技が強く、簡単な永久もある。 永久で固める・ハメ殺すゲームであり、完全に方向性を見失ったものであった。
 最終的にアーケードで一番人気がでたのはDUOだった気もするが、僕は完全に初代のファンで、完成度の高いSFC移植版も無茶苦茶やりこんだ。 

【UFC】(カプコン・PS)  アメリカの総合格闘大会アルティメットファイティングチャンピオンシップ(UFC)のゲーム化。
 ジャンル的には、スポーツ格闘技という感じ。 対戦格闘というよりはかなりストイックなシステムでスポーツ的。
 ドリームキャスト、ゲームキューブ、PS2、AC(PRIDE)などに同シリーズ、続編が沢山でており、PS版はグラからしてそれほど完成度が高いわけではないらしいが、
 どれを遊んでもシステム的な機能はまったく同じ。いままで見た中では、ドリキャス版の評価が高かった。
 ボタン配置は、鉄拳と同じ。四ボタンで、パンチ・キックが右左に分けられている。 これまた鉄拳と同じく、ボタン縦同時押しで、投げや関節を仕掛けることができる。
 これに対し、防御用のボタン横同時押しで防御しなければならない。
 左右パンチ、左右キック、パンチ関節、キック関節のそれぞれをとっさに押して防御しないと、一瞬で腕を折られたり、KO負けを喫してしまう。
 謎なくらいストイックで、とかく緊張して対応するボタンを押しまくるゲーム。 いわゆる高速じゃんけん。
 その後発売されるお色気プロレスゲーム・ランブルローズ(コナミ)は、このシステムを少しマイルドにしたものである。
 このUFCは、総合格闘という、以前なら全くスタイルが確立されていなかった世界を、とてもスポーツライクにまとめた名作である。
 そして瞬殺格闘な部分を完全再現してるので、スリリングな感覚がすばらしい。
 実在の有名選手は、基本スペックがハンパなく、高速じゃんけんで制するには人間性能いりまくりなどと変にリアルなところもイイ。 要はキャラ差が結構あるのだ。
 初めてプレイしたころは、試合開始して、立ちでいきなりアームロック極められて、腕折られて負けとか、
 いきなりタックル〜マウントとられて終了とか、完全にクソゲーとしか思えないゲームだったが、その悔しさ・緊張があったからこそ、上達の喜びがあった。
 隠しキャラのペプシマンは、立ち関節がやたら強いので、最強の実力を誇る。 ペプシマンは出落ちネタで終わらない。 今どき、ペプシマンって誰だよ。
 当時はとても新鮮なシステムだったが、さすがにシリーズが出過ぎて飽きた。 
 慣れれば立ち技とタックル抜けを駆使して、しんどい寝技の攻防に付き合わず、打撃だけで相手を倒すこともできる。

【ファイヤープロレスリング アイアンスラム 96'】(ヒューマン・PS)  PCエンジンで登場し、SFCで不動の地位を築いたかつての王道プロレスゲーム
 ・ファイヤープロレスリング。今作は2011年以前の唯一の3D作品。 ファイヤープロレスリングは、FCのディスクシステムの名作『プロレス』の流れを組んでいる。
 (開発者がかぶっているといわれている。) ボタンは、小中大攻撃の3ボタンとダッシュボタンの4っつ。
 組合い(力比べ)の瞬間〜投げるというシステムを踏襲しており、プレイヤー同士が膝をまげた次の瞬間に、タイミングよくボタンを押せたほうが投げられる。
 タイミングよくボタンを押せれば勝てるゲームである。 シンプルすぎる。
 とにかく投げあいに移行するのが優先されており、とにかく投げ合いに勝てば試合に勝てるようなゲーム。
 投げが同時処理された場合、中より小が優先、大より中が優先、体力が多いほうが優先になる。
 とにかくヒューマンというメーカーはスポーツをゲームとしてまとめる力に異常に長けており、
 流血、クリティカル、キャラエディットという定番システムを導入し、ファイヤープロレスリングはSFCで、完成形を見た。
 しかし本作アイアンスラムは、実は、これらの完成形としての特徴が薄い。 薄すぎる。 流血はほとんどしない。 キャラエディットどころか、キャラそのものが異様に少ない。
 ファイヤープロレスリングがつちかった特徴が生かされていないのだ。 しかし、これはこれなりの良さがある。
 とにかくキャラがデカイ。 近年のゲームを見ても最強級のデカさ。 しょうもない攻撃にもなかなかの迫力がある。
 またダッシュ機能が優先されており、ダッシュを絡めて立ち回れば、投げあいだらけの試合にならなくてすむ。
 実はクリティカル技が隠されており、その威力たるやゲームを破綻させるほどで、それを極めるための試合の組み立てが面白すぎる。
 上手く組み合わせれば、コーナーを使った超大技まで、積極的に試合に組み込める。
 これは、プロレス好きにはたまらない要素ではあるが、まったくプッシュされていないので、やりこんだり、数少ない攻略本を読んだ人しかわからないかも知れない。
 マイナス面として、迫力はあるものの、キャラのパターン、動作を自然に見せるための工夫はまったく足りておらず、
 テレポートやすり抜けは多発し、キャラの位置補正がおかしくてガタガタ震えた出したりする。 AIがヘボすぎて相手を見失ったり、失笑する場面も多発する。
 完成度こそ低かった本作であるが、この迫力ある3Dプロレスは、以後の作品、全日本プロレス 〜王者の魂〜や、 キングオブコロシアムに生かされている。
 それでもなお、僕は、クリティカル技が光りすぎてるこの作品が大好きである。 ヒューマンのセンスが、光り輝いていたのに、倒産によって死滅。
 スパイクに買収された現在、本当の意味での復活は厳しいのかもしれない。

【アクトレイザー】(エニックス・SFC)   大学時分に友人が『究極のクソゲー』とウルせーので、借りてクリアしてみせるつもりが意外に面白く、
 借りたまま、借りパクしてしまいそうな感じで遊びこんだゲーム。 神様として、土地を創造していくパートがシミュレーションなのだが、
 大してグラも変わらないしグラも汚い、意味も状況もわかりにくいので、ここはかなりのクソ。 これがこのゲームの半分を占めるのだが、気にしてはいけない。
 その土地土地で問題を起こす怪物や神様を退治しにいくアクションパートだけ、本気で遊んで、シミュレーション部分は、ボタン連打で飛ばせばいいのである。
 生意気に7ステージくらいある。 切るアクションを立ち・ジャンプ・しゃがみで行うだけの、平成のゲームとは思えない、かなりショボイアクションではある。
 しばらくすると魔法が使えるものの、基本は、しょぼい斬りアクションでなんとかしていく横スクロールアクションゲーム。
 斬りモーションが遅く、『 置く 』感じで斬っていく。 意外とよくできている魔界世界を、しょぼいアクションで、斬りくずしていくのが地味に面白い。
 キャラの操作性が微妙に悪いので、容認する心がなければ、評価は厳しくなる。
 最終面は、7ボス+変形まであって、アクション史上でもなかなかしつこい最終戦が待っている。
 結構、ゴリ押しがきく部分があるので、本当の辛口アクション好きに好まれるかどうかは微妙。 斬っている感はあるので、SFCのアクションとしては貴重な存在だった。
 エニックスが調子に乗って、アクトレイザー2まで発売された。 2では、ウンコ部分のシミュレーションが排除、1が嘘だろと思えるほど多彩なアクションが可能になっており、
 二段ジャンプや羽による飛行、魔法も多彩で盾まで使える。 グラもあり得えないほどパワーアップしており、SFCの歴史になぜ燦然と輝いてもおかしくない出来である。
 敵のクリーチャーぶりもかなりのものでラスボスも必見(コイツが強い)。
 多関節キャラも沢山でるし敵も多い。 斬っている感も健在。 1の縦斬りから横斬りっぽいアクションに変わり、かなり連打がきくようになった。
 かなりの高難易度ゲームだと言われているものの、二段ジャンプと滑空がある(これを組み合わせるので逃げながら戦える)上に、盾でのガード、相変わらずゴリ押しも効くので、
 アクションがそれなりに得意な人にとっては、ラスボス以外はさほど難しいゲームではない。 無骨なアクションの魅力があるのはむしろ出来の悪い初代である。

【達人王】(東亜プラン・AC)  故東亜プランは、究極タイガー(タイトー販売)などと、『最強』系ネーミングでシンプルながらも熱いシューティングを発表していた。
 その流れでTATDUJINを発表。東亜プランを不動のシューティングメーカーに押し上げた。 その名作TATSUJINの続編である。
 続編なので、三種のパワーアップなどは初代のままだが、それ以外は別物と考えたほうがいいくらい別な世界。 
 直線弾だけでなく、ホーミングっぽい敵弾も多い。
 初代と比べれば低難度なゲームとされているが、一面が超えられないプレイヤーの数、そのハードルの高さを思えば、なお超難易度ゲームである。
 しかし、赤武器に限定してプレイを積んでいけば、これほど練りこまれ、遊び込める名作シューティングを他には知らない。
 やりこめばやりこむほど、確実に前に進めるようになる。 スルメ的に長期に渡ってやり込めるシューティングである。
 スト2ダッシュと同時期であり、出回りは悪くはなかったと思うが、同時期の戦国エースや魔法大作戦などに比べると受けはイマイチだったように思う。
 僕が結構やりこんだのもずっと後のことである。  


【ゼクセクス】(コナミ・AC)  スト2ブームになりきる前にアーケードに登場したコナミの異色横シュー。
 グラディウスとアイレムのR-TYPEを複合したような異色なシステム。 フリントと呼ばれる球体オプションを前につけて戦う。
 R-TYPEのように機体の後ろにフリントをつけることはできない。 フリントには触手が付いており、フリントが機体についているときは、
 溜めうちで触手を伸ばし、機体からフリントを切り離している場合は、触手を伸ばし敵にダメージを与えたり・敵弾を防いだりできる。
 ここだけみるとXマルチプライとも似てなくもない。 ただ、R-TYPEっぽさがかなりあり、似た特徴として、フリントシュートがある。
 溜め撃ち状態で、フリントを解除するとフリントシュートになり、フリントは一直線に飛んでいく。
 これを敵の弱点に喰い込ませると、弱点に触手が食い込んでいく感じになり、ボスを瞬殺することができる。
 これが相当楽しい。 フリント解除で敵弾を防ぎながら戦略的に進み、フリントシュートでボスの瞬殺を狙う。
 こう書くとかなりの名作に感じるが、その実、かなりの迷作。 フリントを使って潜り抜ける感覚が楽しめるのは、なんとか4面まで。
 後半は、かなり激しいシューティングになるので、フリントを駆使して戦うシューティングという感じではなくなる。
 一面、一面、かなり雰囲気が違うゲームで、各面、かなり印象的ではあるが、一本筋の通った作品とはとても言いがたい。
 
 
【グラディウスV】(コナミ・PS2)  コナミ販売ではあるが、元コナミの社員が起こしたトレジャーと、元タイトーの社員が起こしたグレフの共同開発もの。
 にも関わらず、グラディウスの正規ナンバリングタイトル。 ショットとゲージ選択性パワーアップというグラディウスの基本に加えて、オプションコントロールがついたことで
 戦略性が大幅にパワーアップしているのが本作最大の特徴。 個人的にはフリーズが、戦略的にとても大きな功績を残していると感じている。
 過度ではないが、弾幕シューティングの特徴を色濃く受け継いでおり、弾もそれなりに多いが、自機の当たり判定も異様に小さい。
 よって、いままでのシリーズではあり得なかった弾避けができる上(死ににくい)、クレジット追加など初心者救済措置も充実している。
 条件を満たせば、エディットモードが出現し、旧作での隠し武器も使用可能になり、コアな過去ファンも納得。
 トレジャーらしいパズルっぽい仕掛けに、嫌悪感を抱く過去ファンもいるが、
 オプションコントロールを引っさげて、新型グラディウスとして決してナンバリングタイトルとして名に恥じない名作が生まれた。

【ガンスターヒーローズ】(トレジャー・MD)  SFCの超絶名作コントラスピリッツ。今でも歴史に残る名作だと信じて疑ってないものの、
 グラのしょぼさ、連続プレイしてないと完全に忘れ去ってしまう高難易度に、閉口してしまう部分があるのも事実。
 そのコントラチームがコナミを脱して作ったメーカーがトレジャーであり、作ったゲームがガンスターヒーローズである。
 派手なキャラ、描き込まれたグラフィックは、MDがSFCの機能を超えてしまったんじゃないかと疑うほど良くできており、超絶名作コントラスピリッツに劣らない名作になった。
 コントラスピリッツを完全に引き継いでおり、妙に使えるホーミングレーザーをはじめとした強力な武器、蛇足なんじゃないかと思えるスライディング・投げなど、
 多彩な攻撃で難易度が引き下がっている。 敵キャラも、回転したり多関節だったりして多彩な姿、アクションを見せてくれるので、遊び心満載。
 決して難易度の低いゲームではないが、大ヒットした。 殺伐としたコントラの雰囲気はなく、タイニーコントラのイメージを払拭できることはないが、
 新たな多彩アクションとして金字塔を建てた。 続編であるスーパーガンスターヒーローズがGBAで発売。 これも素晴らしい出来だった。
 スーパー〜のほうは、セガの往年のゲームに対するオマージュにあふれており、往年のセガを知っていればニヤリとする場面が多発する。
 メガドライブ時代でのつながりなんだろうか。
 スーパーでは、任意に飛びまわれる飛び蹴りや、近距離攻撃のソードなど、強力多彩な攻撃が増えており、更に敷居が下がっている。

【ガンフロンティア】(タイトー・AC)   タイト―のプロジェクトガンフロンティアの一作目。(他はメタルブラック、ダイノレックス。変わり種ばかり。)
 西部開拓時代を背景に、拳銃をモチーフにした縦シュー。 弾幕シューで針弾と呼ばれる細長い敵弾は、敵弾の方向が分かりやすいので有名だが、この作品が元祖。
 それもそのはず、敵弾が基本、すべて『弾丸』だからであえる。 敵もボスも基本、拳銃をモチーフにデザインされたメカで、異様であるはずなのにカッコいい。
 ショットとボンバーが武器なので、とてもシンプルな縦シュー。 派手な演出・効果音・BGMもあいまって、独特なプレイ感覚がある。
 アイテムとして金塊を集めるとボンバーがストックされるのも、珍しい部分。 ゲーム的には、ボンバーがかなり特殊で、自分の狙った方向に(レバー逆)ボンバーを放つことができるので、
 ボンバーに戦略的要素が加わっている。 金塊の集め具合によっては、簡単にボンバーがストックされる場合もあるので、ボムを戦略的につかえる。
 また、基本的な難易度が結構高いのに、無駄弾を撃つことで、ランクが急激にあがってしまうゲームである。
 この特徴を世界観まで含めて完全に引き継いだのがバトルガレッガ。 バトルガレッガは、ランク変動が更に激しく、
 まさにランクを安定させる工夫を凝らしながら進むゲームになっている。
 鉄と硝煙を感じさせる世界観を始めとして、システムそのものもガンフロンティアのものを引き継いでおり、
 バトルガレッガというフォロアーの域を超える作品を経て、その価値を再確認できるようになった。

【雷電】(セイブ開発・AC)   過去、最も多くの店舗で稼働していたのではないかと思える有名縦シューティング。
 ショットとボンバー、2種のパワーアップ、2種の補助武器という作りは、今となっては、まぎれもないオーソドックスさ。
 シンプルな縦シューティングの代名詞になっていたともいえる作品。 往年の東亜系シューティングを踏襲しつつも、ここまでシンプルに突きとおしたゲームは珍しく、
 完全に雷電系ともいえるヒットを飛ばした。 背景の作り込みから、敵デザイン、敵攻撃のバリエーション、
 敵配置、バリエーションに富んだボスと、縦シューティングの王道たる王道を一作で作りあげてしまった名作。
 バイパーフェイズワンに至るまで、様々な雷電が発表されたが、どれもこの初代雷電のアレンジゲームでしかない。
 逆にいえば、いかに初代で完成されていたゲームかという証拠でもある。
 開発がMOSSに変わってからは、シューティング魂をイマイチ感じない作品になったが、シンプルで硬派なシューティングを味わえる稀有な存在ではある。

【ゼルダの伝説 神々のトライフォース】(任天堂・SFC)  SFC発売一周年記念ソフト。 FCの超名作・ゼルダの伝説の第三作目にして
 正当進化版。 アクションアドベンチャーであるが、アクションRPGと言われる場合もある。 魔法メーターが加わり、成長要素はないもののRPGっぽさがあがった。
 入口さがして、鍵さがして、ボスを倒す。 こんなことの繰り返しであるはずだが、ストーリー的にもかなりの味付けがなされており、
 上手に目的意識を途切れさせない作りになっている。 パズル的要素もかなりあるが、解けなさそうで、実は難しすぎない作りは、さすが任天堂。
 あっぱれと言わざるを得ない。 回転斬りや、ものを持つ、ものを押す、ものを引っ張る、ものを投げるなどの多彩なアクションを、
 とても簡単な操作で行え、アクション・謎解きに幅を与えた。 ここで完成されたシステムは、以後の2Dゼルダに完全に継承されており、
 この時点でいかに完成形であったかと思い知らされる。 まさに歩くだけで楽しいゲームという言葉ができたのは、このゲームからではないかと思っている。

【虫姫さま】(ケイブ・AC) シューティングといえば弾幕という流れを完全に作ってしまったケイブ。
 しかし、弾幕否定な意見も少なくなく、弾幕否定なシステムを背負った作品が沢山発表された。
 そんな中、弾幕量が選択できるだけの、シンプルな弾幕シューティング・虫姫さまが発売された。
 ショットとボンバーとあまりにもシンプル。長押しでレーザー、レーザーボム、オート連射、同時押しレーザーといったケイブシューティングのお決まりは、完装。
 パワーアップで、オプションが付き、追尾オプション、固定オプションなどと変化する。 
 全5面で、比較的難易度は高いほうではないが、ラスボスの弾幕は圧巻。 歴史に残る密度を誇る。
 弾幕シューティングが否定され始めていた時期だけに、このゲームでも対策がとられており、『ノーマルモード』ならば、弾幕はそれほど厚くなく、
 リズミカルに弾避けが楽しめるようなバランス志向ゲーム。 表面的には、『萌え』系弾幕シュ―として話題をさらったものの、
 中身はかなり上質かつ良質な弾幕シューだった。 弾も基本直線弾だけなので、とてもシンプルな作品として楽しめる。
 蟲という世界観が相当秀逸なのもあるが、大型戦艦との対戦の3面が、新鮮かつ東亜作品、とくにTATSUJINを髣髴とさせる雰囲気に呑まれ、
 ケイブ=東亜の生れ変わり・生き残りという思いが強くなり、とても感慨深い、好きな作品になった。
 続編は、蟲へのこだわりがどこかへいってしまたが、なかなか秀逸。 PS2版もあるのだが、かなり視認性が劣化しており
 本来の面白さが味わえない。

【コズモギャングザビデオ】(ナムコ・AC)  新型のモグラ叩きとして、ワニワニパニックと同時期に出回りもそこそこだった、コズモギャング。
 元来シューティングのシステムを持つゲームなので、ビデオゲームとして、ギャラクシアン、ギャラガ系のゲームに生れ変わった。
 発売された当時も、『今更ギャラガ系(固定画面系シュー)かよ』って気持ちがあったが、これが意外によくできたシンプルシューティング。
 とにかくショットで、敵を全滅すればよいだけのゲームだが、若干のパワーアップや、お助けギミックもある。 敵パターンもありえないほど豊富で、
 飽きさせないつくりになっている。 ボーナスステージでは、本来のコズモギャングをそのままビデオゲームにしたミニゲームを楽しめる。
 特筆しなければならないのは、その爽快感で、古き良き時代の 『敵を狙って撃つ』 タイプのゲームでありながら、連続破壊が成功した際の
 破壊音が、徐々に高音になっていくという演出がなされており、これが気持ちいい。 誰もが自然と連続破壊を狙うプレイに自然となってしまう。
 上手すぎる誘導。 忘れ去ってしまうには惜しすぎる。

【ドラゴンブレイズ】(彩京・AC)  麻雀ゲームのメーカーであったビデオシステムが、格闘ブームの時期にシューティングメーカーに生れ変わり、
 そのチームが彩京を立ち上げた。 雷電系のシンプルなパワーアップと、序盤の面がランダムで選ばれるという格ゲーっぽい部分を取り入れたシューティングが特徴で、
 不思議とその例からもれるゲームを作らなかった。 そんな彩京の、珠玉のファンタジーシューティングが本作である。
 自機は竜にまたがるキャラで、基本は、ショット+ボンバーなのだが、ショットを撃つごとに魔法ゲージが溜まっていき、ゲージが溜まってショット長押しで
 魔法が放てる。 ショットはオート連射なので、押しっぱなしで連射、ゲージが溜まったら勝手に魔法が発射されるようなシステムなのだが、
 手連射することで、好きなときに魔法が撃てる。 初心者対策とマニア心をくすぐる部分が両立した素晴らしい部分。
 また、ショットとボンバー以外に、ドラゴンシュートというボタンがある。 これは乗っているドラゴンを撃ち放って、R-TYPEのフォースのように離脱させて移動砲台のように
 戦えるシステム。 竜を分離させているときはボンバーも変化する。 竜を分離させた状態でドラゴンシュートを押すと、竜を引き戻せる。
 このドラゴンシュートは麻薬的要素があり、ドラゴン射出の瞬間が威力が最大に設定されており、上手く当てることでボスすら一撃で葬り去れる。
 凄まじいばかりの直線弾の嵐で、難易度は高い。
 直線弾シューティングなのでシンプルに楽しめるはずが、ドラゴンシュートによる一撃必殺を狙いすぎて、事故死が多い作品でもある。 

【デススマイルズ】(ケイブ・AC) 萌え系弾幕シューティングの中でも、最も売れたのではないかと思うタイトル。
 特筆すべきは、その難易度。 恐らく、古今東西、もっともワンコイン一周クリアが簡単なアーケードシューティングだと思う。
 なんせ、この僕が一周したゲームである。 隠しステージを通過すると、すさまじく難易度があがるので、通らないwww
 操作は、レバー+左ショット、右ショット、ボンバーの3ボタンである。
 左右に打ち分けなければならない、後ろからも積極的に敵が来るという、難易度の高さは確かにあるのだが、
 後ろからの敵は積極的には現れない。(2では後ろから出てくるボスが多い)
 ショット連打でショット、ショット長押しでレーザーがでる。
 ショット同時押しで、ロックオン攻撃がでるとか、細かいシステムがあるのだが、気にするほどではない。
 ショット同時押し(長押し)は、後述するパワー解放によるパワーアップにだけ使うと考えていい。
 アイテムが、湯水のごとく湧いてくるのだが、しばらくすると黄金に輝いていたアイテムが灰色に変色するため、
 敵を早く倒して、早くアイテム回収するのが、よいことだと理解しやすい。
 このゲームの難易度を下げるのに最も威力を発揮しているのが、アイテムを1000個集めたあとのパワー解放によるパワーアップである。
 パワーアップ発動時に、画面中の弾を全消ししてくれ、
 パワーアップ中は、攻撃力が過激にアップし、敵や障害物に当ってもダメージを受けない。
 アイテムがでる量も、大幅にアップする。頑張ってアイテムを集めれば、パワーアップ時間は継続する。
 (パワーアップ中は、普通のショットを撃たないと、ゲージの減りが早い。ボンバーを使うとパワーアップが一瞬で終わる。)
 ボンバーのストックも、そこそこ増えるので、パワーアップ〜ボンバーと連動していけば、まともにシューティングする必要すらないことも。
 萌えシューティングとして、普段シューティングしない層を引きこんだ功績は、あまりにもデカかった。
 しかし、デスマ2が発表され、その弾幕っぷりに、また人が離れていくのであった。 あまりにチープなポリゴン背景もいただけなかった。
 パワーアップとボンバーの連動さえ頭にあれば、デスマ2もワンコインクリアはさほど難しくはない(2も一周した)が、
 伝説の萌えシューティングは、初代デスマで終了してしまったのである。

【F−ZEROX】(任天堂・N64)  レースゲームといえば、どんなメーカーが出てようとも、かつてはナムコとセガの独断場であった。
 直線で走るコースを見切り、なるだけカーブに付き合わず、カーブはあらかじめ覚えてドリフトなりの対処をしていく。
 レースゲームとは、自己のプレイの昇華、自己満足、もしくは自身のエゴをぶつけ合う対戦のゲームであった。 
 しかし家庭用ゲーム機において、任天堂は革命を起こす。 SFCでF−ZERO(以後マリオカート)を大ヒットさせる。 
 浮遊した機体で、テクニックはいるものの、ドリフトもなしに直角カーブもなんなく曲がり、ブーストやありえない大ジャンプ台は、今までではありえなかった
 ショートカットを実現したF−ZERO。 対戦機能こそ搭載されてはいなかったが、未だ燦然と歴史に輝く名作レースゲームである。
 そんなF−ZEROの良い部分をあざ笑うかのように、コミカルにアレンジし、数々のギミックとマリオワールドをぶち込んで完成させたマリオカート。
 スーファミのゲームで、ポリゴンを使わずにここまで3Dを感じさせたゲームはなかった。どうみてもタイニーF−ZEROにしかみえなかった作品だったのだが、
 強制的にジャンプ〜ドリフトできるシステムが物理現象を無視しているにも関わらず、熱すぎた。
 この二作で、リアルな挙動を捨てたレースゲームは完成された。 そう勝手に思っていた。
 F−ZEROXは、F−ZEROをベースにそれを軽く塗り替えた。 F−ZEROXを簡単に説明すると、機体の爆発におびえながら、
 ブースト連射で無理矢理一位をぶっこぬきで奪い取るレースゲームである。
 F−ZEROをベースに更にシンプルに、そしてF−1を超えたF−ZEROを冠するにふさわしい作品に大成長を遂げた。
 続編であるF−ZERO GX・AXは、なんとかつてのレースゲームの雄・セガが製作している。
 これもF−ZEROXをベースに、エアドリフトを取り入れた名作であるのだが、逆に詰め込み過ぎな感じでテク重視で楽しめない。
 アドレナリンでまくる最強のシンプルレースゲームは、F−ZEROXで決まりなのである。