■2015年雑感■ 年々ゲームに触れる機会も減り、
2015年は、かなり積極的にゲームを触った。
しかし、私がゲームに触れる一番の場所は、ゲーセンであり、
ゲーセンの死滅と一緒にゲームとのつながりが薄れている現状がある。
第1位 鉄拳7
ゲーセンにいけば、常に対戦相手がいて、鉄拳の対戦ができる。
そんな夢が、遂に実現した。
全国のゲーセン同士の通信対戦という【神環境】が実現したのである。
さすが20周年作品と言える。
家庭用ゲームでは当たり前となった通信対戦だが、
切断などの甘えは基本通用せず、アップデートも継続的に実施されるものであり、
アーケードらしい真剣勝負的な側面のある通信対戦が実現した。
グラフィックは、完成を見たと思われた鉄拳6からTG2を経て、格段にパワーアップした。
モデルも全体的にかなりゴツいキャラになり、演出も更に派手になった。
フレーム的には、大きな変化はないということなのだが、あまりに軽快だったTG2に
比べると、スロー演出なども手伝って、技を見切りやすくするためか、いく分重い動きに感じる。
テーマとしては、初心者が入りやすいゲームを目指しており、
大量にいた使用キャラは、驚くほどの大量リストラが行われ、比較的スタンダードぽいキャラ、
人気の高いキャラが残った。 新キャラは、タイムリリースも含め7キャラが追加された。
旧キャラには、歴代からの数々の技に加え、更に技が追加され、
横移動がシステム的に弱くなったため、強技での押しつけが強く、
簡単にアッパー調整という言葉では片づけられないほど、強化された。
反面、新キャラは技数こそ少ないが、かなり尖った性能を持っており、
異常な強キャラと、異常な弱キャラとに二分された。
大きな新要素として、パワークラッシュとレイジアーツがある。
パワークラッシュは、アーマー性能のある技であり、守りに適したパワクラをもつキャラは、
ガードキャンセル感覚で使用することができて強力である。
鉄拳というゲームにおいて、めずらしい守りに特化したシステムが追加された。(既存では下段さばきくらい)
レイジアーツは、体力が少なくなった時に発動するレイジ時に、
1試合1度だけ打てる超必である。 コマンドも同時押し程度の簡単な入力で出せる。
一部、ジャスト入力で追加入力できたり、コンボに組み込めるものもある。
発生時は、アーマー性能を有しており、技を喰らいながらでもヒットさせることができる。
しかし、一部のキャラのパワクラ・レイジアーツは、意図したような能力を有しておらず、
ただの飾りになってしまっている部分もある。 逆に強い性能のキャラは、異常ともいえる性能を有している。
コンボパーツとして、従来の【浮かせ】や【バウンド】がなくなったわけではないが、
大きくはバウンドに成り代わって、【スクリュー】という派手にキリモミして吹っ飛ぶシステムが追加された。
これによって、ダッシュを絡めたコンボが可能になり、空中投げをコンボの締めに使っていたキャラは、
それ自体の難度が異常なほど下がった。
また、発生の早いハイキックが超強力なバリアとして機能するようになった。
スクリュー性能をもつハイキックが、尚更強力なのはいうまでもない。
ゲーム史上初の試みとして大きいのは、1P、2Pを自由に選べるシステムを導入したところ。
これは、相当インパクトがあった。 すべての格ゲーで実践して欲しいくらい。
CPU戦は、5戦でクリア、連勝制限もあり、カードなしで3連勝程度、カードありでも10連勝までしかできない。
かなり消費者を舐めた集金システムではあるが、課金ゲームが当然となっている現状、
アーケードの現状や、アーケード3D格ゲーの最後の砦として登場した経緯を思えば
仕方ない部分なのかもしれない。 事実、廃店寸前の店舗を救ったという記事もあった。
やはり地方にとって、この【神環境】は、絶大な力があるのだ。 ただ、筐体価格等が高く、出回りはイマイチ。
演出的にも恐ろしく強化され、技の爽快感は従来から更に強化、守りに特化したシステムを追加し、
生下りの速度があがったことで絶対的に山ステできないと試合にならないほどではなくなり、
横移動が弱くなった(横歩きは機能)ことで、縦の鉄拳に専念する形になった。
スプリングキックの簡易化、後転時の空中・中段判定時間の削除により、
簡単かつ安全に起き上がりやすくなった。
通常投げの左右判定はなくなり、投げ抜けも簡単になった。
少しは初心者向けになり、良いゲーム寄りになったように思えるのだが、
肝心の調整がよくない。 あまりに【鉄拳】すぎる。
アップデートにより、都度調整されているとはいえ、
ジャブ・ワンツー・左アッパー・ハイキック関連の有利フレームが強く、
しゃがむことさえ許されない状況も多かった。
ハイキックはカウンターでコンボに移行できる分、より質が悪く、置き技の域を超え、バリアすらある。
ジャンプステータス技の狂いっぷりも相変わらずで、横移動が弱くなった分、
2D格闘ばりに【狂い技】をガードしてから、我慢しなければならない状況が増えた。
火力も異常で、直ヒットやカウンターならまだしも、事故っぽい展開から半分減ることなど珍しくはない。
そもそも、1コンボで1/3を減らすようなゲームではあったのだが、
読みあい的に非常に厳しい状況が続くゲームになっているうえ、
ローリスクな右アッパーやフライングヒールキック系のカス当たりから
1/3持っていく異常さで、リスクとリターンが全く合ってない。
格闘ゲームで調整が悪いというのは、致命的とも言えるはずなのだが、
【神環境】のおかげで、狂調整でもいつでも対戦相手がいる、それだけですごい。
超絶に異常なアッパー調整の中、神経をすり減らした対価として勝利が得られない。
文句があるなら強キャラ使えと鉄拳6ごろよく言われてたのだが、慣れただけで
鉄拳的状況は、そんなに変わらないのかもしれない。
そんな不条理の中でも、それなりにヒットしたのだ。
いや、【鉄拳】的に言えば、無印が狂っているいつものパターンからすれば、
とてもよくできた【遊べる】無印だったといえるかもしれないのである。
ストリートファイターキャラを迎える鉄拳7FRも発表され、もう一波乱ある期待も込めた一位である。
日本では発売されていないが世界的には超メジャーな残虐対戦格闘。
3D偏重に変化していた過去作からの、
原点回帰が謳われており、z軸が廃止され『3Dグラフィックの2D格闘』になっている。
正式タイトルは、モータルコンバットであるが、ナンバリングタイトルとしてわかりにくいので、
モータルコンバット9やモータルコンバット2011と呼ばれている。
2011年製であるが、ゴッドオブウォーのクレイトスやエルム街の悪夢のフレディの追加などのDLCが
同梱されたVerが2012年に発売されており、私がプレイしたのはvita版輸入品である。
モーコンアッパーや、水面蹴りが標準なのは相変わらずだが、
チェーンコンボや、空中コンボを駆使して闘うコンボゲーになっている。
EXゲージのような3段階のゲージが搭載されており、1ゲージを利用してEX必殺技、
2ゲージを使用してボンバー技、3ゲージを使用してX-RAY技(超必)が出せる。
特にボンバー技は重要で、ガードキャンセル技としても使えるし、
無限に近いコンボを喰らっていても中断させることができる。
バランスがよいゲームではないが、これでなんとかなるのである。
ここまでの話でいくと、とても普通の対戦格闘ゲームという感じだが、テレポートを含んでたり、
超絶な速さで飛んできたり、攻撃範囲がデカすぎたり、相手の状況を急変させる必殺技が
てんこ盛りで、技対策しなくては、必殺技だけで狩られてしまうほど狂った性能を持っており、
一筋縄ではいなかない面白さ、鬼畜さがある。 飛び道具連打だけでも狂いっぷりは十分感じられるほど。
またジャンプパンチが叩き付け性能を有しており、飛び越しや垂直ジャンプを起点に
コンボや攻めを継続できるところは、特有の読みあいの面白さだといえる。
また、タッグにも対応しており、タッグ技などもある。
日本のゲームなら、タッグはタッグが基本のゲームとなるところだが、なかなか太っ腹なつくりをしている。
VideoGameAwards2011のベスト格闘ゲームを受賞したほどのゲームなのである。
残虐さだけを切り取ると、確かに近作以降は特に、度を超えて強烈になり、
日本では、絶対発売されないものだと思われるが、対戦格闘としてよくできているので勿体無い気もする。
今年プレイした対戦格闘ゲームでいえば、鉄拳7よりよくできた対戦格闘だと断言できるが、
通信対戦自体はサービスが既に終了していたので残念である。
それよりも、一番驚いたのは、一人プレイの充実ぶりである。
ストーリーモードの長さもそれなりに長く、初代から8までのモータルコンバットのストーリー
集約説明されているらしいが、すごい速度の英語で話すため、さっぱりわからない。
ただ、それだけで十分満足できるだけの長さと、それなりの難度を誇る。
また、タワーチャレンジというミニゲームを含む挑戦ゲームが300階もある。
更にvitaの特性を用いたタワーチャレンジが150階もある。
タワーチャレンジの内容として、他ジャンルの要素をもったミニゲームも多彩であるし、
対戦格闘ゲーマーとしての資質を問われるような過去の格闘ゲームの要素を
問われるような要素を含んでおり、とても楽しい。
プレイしている分には、まったく気が付かなかったが、とてもクリアできないお題でも、
実は、コンティニューしているうちに微妙に微妙にランクが落ちていって、
いつか超えられるようになっているのだという。 だから、なんとなく全制覇できるのだ。
この小さな気配り、、、、これが、このゲーム最大の凄さなのである。
ちょっとした対戦格闘の一人用が、楽しい。 こんな体験は、ストEXの家庭用が、ちょっと
頭抜けていた程度で、日本のゲームでは感じえない部分である。
ここ10年程度で、日本のゲームは、海外製のゲームからとんでもなく遅れたといわれていたが、
今回、初めてそれを体感した。 サービス精神がすさまじくなっている。 学ばなければならない。
第3位 赤い刀 真
第4位 燃えろ!プロ野球 ホームラン競争 SP
現在、日本で一番有名なゲーセンと呼ばれている高田馬場ゲーセン ミカドで、
【燃えろ!プロ野球】のスピンアウト作品【燃えろ!プロ野球ホームラン競争】(1988)が大ヒットした。
連続ホームランが打てなければ、ほぼ、即ゲームオーバーという尖がりまくったゲームであるにも
関わらず、大ヒット。 その結果を受け、MINDWARE社が、スマートフォンアプリとして、
2015年に発表したのが今作である。
10ラウンド制、収集・育成要素、ゲームモードの追加、選手の個性の追加など
パワーアップしている。
何よりも、あれだけ話題になったホームラン競争だが、普通に考えるとプレイできる環境が
ミカドにしか存在しないという奇跡の中、同系ゲームが手軽にスマホで遊べるだけでも嬉しい限りである。
SPでの選手の個性が多彩すぎて、ミカド動画などで謳われる攻略が、イマイチ通用しない気もするが、
何度も楽しめる分、選手の個性・球筋を考えながら、攻略していくのもおつで、面白い。
ホームラン自体の爽快感もすさまじく、単純なのに飽きないという、変な魅力がある。
なんせ、死滅していっているゲーセンの運命を思うとタイアップしてくれるメーカー魂に乾杯である。
第5位 3分ゲームコンテスト復活
第6位 ジャック×ダグスター 〜エルフとイタチの大冒険〜
第7位 バットマン アーカムナイト
第8位 TRANS FORMERS HUMAN ALLIANCE
第9位 ポッ拳
第10位 GalagaTEKKEN